画面の向こうは罠?恋活アプリに怯える大学生と巧妙詐欺の実態
公的機関が発する警告のトーンも年々厳しさを増している。国民生活センターや消費者庁には、マッチングアプリを契機とした金銭トラブルや契約トラブルの相談が連日寄せられており、とりわけ18歳から20代前半の若年層による相談件数が高水準を維持している。
警視庁生活安全部の分析によると、恋愛感情や親近感を悪用して金銭を騙し取るロマンス詐欺の手口は、より細分化・長期化しているという。最初は日常の何気ない雑談を数週間にわたって続け、完全に信頼関係を築き上げた段階で「二人の将来のために暗号資産で資金を増やそう」「特別な投資枠をあなただけに教える」と持ちかける。被害者が疑いを持ったときには、指定された偽の取引サイト上で利益が出ているように偽装され、出金手数料名目でさらに入金を迫られるという地獄が待っている。
加えて、友人関係の連鎖を利用するマルチ商法(連鎖販売取引)の勧誘拠点としてもアプリが悪用されている。就職活動の相談に乗る名目で呼び出され、ファミレスや貸し会議室で「メンター」と呼ばれる上位会員を紹介されて高額なセミナー契約を結ばされるケースは、今や大学生にとって最大の脅威の一つだ。