マリオ実写映画はなぜ黒歴史に?大爆死の真相とカルト的人気の理由
1993年5月に鳴り物入りで北米公開された『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』は、任天堂の看板タイトルを世界で初めて実写映画化した記念碑的プロジェクトでした。投じられた製作費は約4,800万ドル。当時のレートで50億円を超える巨額予算が投じられ、メガヒットを宿命づけられた超大作だったのです。
しかし、蓋を開けてみれば北米興行収入は約2,091万ドルと、製作費の半分も回収できない壊滅的な結果に終わりました。日本を含む全世界興収を合わせても約3,890万ドル前後にとどまり、配給元に莫大な損失をもたらすことになります。
この大爆死の最大の要因は、世界中の観客が期待していた「カラフルで楽しいマリオの世界」と、完成したフィルムの「泥臭く陰鬱なSFディストピア」の間に生じた致命的なギャップでした。キノコ王国は化石燃料が枯渇したスラム街「ダイノハッタン」へと置換され、クリボーは2メートル超の爬虫類人間アンドロイドとして登場。子ども向けファミリー映画を期待して劇場へ足を運んだファミリー層を完全に突き放す結果となったのです。