東京メトロ半蔵門線でアスベスト懸念が再燃 駅改修工事で浮き彫りになった「見落とし」と地下空間の死角
これまで鉄道事業者は「通常利用時の空間における石綿粉塵濃度は環境基準値以下であり、健康被害の心配はない」と説明してきた。実際、ホームや改札付近で行われた空間測定では直ちに危険を示す数値は出ていない。
しかし専門家は、測定のタイミングと手法に疑問を投げかける。空気振動の少ない時間帯や静穏な条件下での測定だけでは、列車進入時の激しい風圧(列車風)によって粉塵が突発的に舞い上がる現象を捉えきれないという指摘だ。地下鉄特有の複雑な空気の流れが、微細なアスベスト繊維を遠くまで運んでいるリスクを完全に否定することは難しい。