中川昭一が遺した経済安保の真実:孤高の保守重鎮と急逝の真相
中川昭一の先見性は、資源エネルギー外交において最も鮮烈に発揮された。東シナ海ガス田開発をめぐる周辺国との熾烈な摩擦において、彼は現場を視察し、日本の権益を主張するために自衛隊の警戒監視強化と試掘権の設定を主導した。「領土・領海は一度譲れば二度と戻らない」という彼の信念は、当時の宥和的な政界にあって強硬派とレッテルを貼られたが、現在では誰もが認める安全保障の常識となっている。
さらに特筆すべきは、日本の半導体産業と先端技術の海外流出に対する並々ならぬ危機感だ。技術大国としての日本が次世代の基幹産業で主導権を握り続けるため、国による戦略的投資と保護を訴え続けた。現在、世界中で激化する半導体サプライチェーンの囲い込みを、中川は20年も前から予見していた。目先のコスト削減とグローバリズムに酔いしれていた当時の産業界に対して投げかけられた彼の警告は、今や手痛い教訓として日本経済に突き刺さっている。