長谷川博己が明かす怪演の深層!アンチヒーローから未公開大作へ
なぜ彼の演技は、観る者の胸に深く突き刺さるのか。その背景には、文学座出身ならではの緻密なテキスト読解と、それをあえて現場で解体する独自の演技論がある。
長谷川は役作りの際、台本に書かれた言葉の表面だけをなぞることを極端に嫌う。「人物がなぜその言葉を発したのか」ではなく、「発しなかった言葉、隠そうとした感情は何か」を徹底的に掘り下げるのだ。現場で共演者や監督と交わすセッションにおいても予定調和を避け、偶然生まれたリアルな感情の揺らぎを逃さない。知性と直観のギリギリのせめぎ合いこそが、彼の芝居に圧倒的な説得力を与えている。