出雲に神々が集う神在月の真実!神無月との決定的な違いと参拝の禁忌
日本全国の神社を統括する神社本庁の傘下にある社殿を含め、各地の鎮守の杜では旧暦10月になると神々が出雲へと旅立つとされる。では、なぜ他国を留守にしてまで出雲を目指すのか。その根源は、出雲大社に鎮座する大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)が担う、目に見えない世界の統治という神話的役割にある。
国譲り神話において、目に見える現実世界の統治を天照大御神(あまてらすおおみかみ)の子孫に譲った大国主大神は、代わりに目に見えない世界、すなわち「幽冥事(かくりごと)」を司ることとなった。人の力ではどうにもならない運命、人と人との巡り合わせ、そして作物の豊凶。これらを決める会議を開くため、全国の神々が出雲へと召集される。日本神話・民俗学の文脈から読み解けば、神無月と神在月という対照的な呼び名は、国土全体の秩序を年に一度リセットし、新たな生命力とご縁を結び直すための壮大な信仰システムそのものなのだ。