学費免除の裏にある使命、自治医大が示す地域医療崩壊への処方箋
超高齢社会を迎え、専門分化しすぎた医療体制の機能不全が叫ばれる現在、自治医科大学を率いる永井良三学長が掲げるのは「総合診療医学の徹底強化」だ。専門医への紹介だけにとどまらず、患者の生活背景や地域の社会基盤までを診るゼネラリストの育成に全力を注いでいる。
永井学長は、最新のデータサイエンスや遠隔医療技術をいち早くカリキュラムに組み込んできた。へき地の診療所に一人で立ちながらも、最先端の画像診断やAIアシスタントを駆使して高度な医療判断を下せる医師像を具現化しようとしている。孤立無援になりがちな地方医療の現場を、デジタルの力で孤立させない新しい教育モデルが急速に浸透しつつある。