暴力団の掟「指詰め」の真相とは?消えゆく儀式と現代の法的リスク
しかし、時代とともに暴力団組織の内部力学は劇的に変貌した。日本最大の指定暴力団である六代目山口組をはじめとする主要組織において、現在では「指を詰めたからといって失敗が帳消しになる」という牧歌的な組織運営は過去の遺物となった。
現代の裏社会で問われるのは、身体の損壊ではなく徹底した「金」と「実利」である。巨額の資金トラブルや組織の掟破りに対して求められるのは、指ではなく莫大な制裁金の支払いや上納金の増額だ。指を落としたところで組織の損失は補填できない。身体的な贖罪は形骸化し、支払能力のない末端組員に対する見せしめや私的制裁としてのみ、陰湿に残存しているのが実情である。