角界の新時代を切り拓く怪物——北の貴辰が魅せる圧巻の進化と日本中が熱狂する「令和の大横綱」への覚醒【2026年最新ルポ】
解説者たちが口を揃えて称賛するのが、その破壊的な立ち合いだ。低く鋭い踏み込みから一気に相手の懐に入るスピードは、まさに電光石火。相手力士にとっては、壁が突進してくるような圧迫感だという。
彼の真骨頂は、相手の重心を一瞬で奪う「のど輪」と、そこから瞬時に切り替える「掬い投げ」の滑らかさにある。動きに迷いがない。相手がどう組んでこようとも、自分の型に持ち込む組み立ての早さは群を抜いている。
元横綱のベテラン解説者は語る。「彼の立ち合いには、昭和の横綱が持っていた泥臭い威圧感と、令和のスポーツ科学がもたらした合理性の両方が同居している。受ける側からすれば、逃げ場がない」。土俵際で見せる驚異的な粘りもまた、観客の手汗を握らせる大きな魅力だ。