高岡早紀が放つ不朽の官能美、篠山紀信が残した伝説写真集の真実
かつてミリオンセラーを連発したグラビア写真集の黄金期において、彼女の諸作が果たした役割は極めて大きい。活字離れや電子書籍の台頭が叫ばれる以前、出版業界にとって写真集とは、紙質、装幀、印刷技術の粋を集めた最高峰の総合芸術だった。手に取った時の重み、インクの匂い、見開きの大画面が迫る迫力。そのすべてが体験として設計されていた。
現代において写真がタイムライン上を軽快に流れ去る消費物となったからこそ、物質としての写真集が放つ手触りは重みを増す。単なる「露出」ではなく、時代の空気そのものをパッケージングした彼女の作品群は、アートブックとしての再評価が進んでいる。フィジカルなメディアだからこそ残せる永遠性が、そこには厳然として存在する。