昭和の大スター没後6年、静かに紡がれる遺志――渡哲也さんが一人息子に遺した「男の矜持」と家族の現在
二世タレントが珍しくなくなった平成から令和の時代において、渡哲也さんの徹底した子育て方針は極めて異彩を放っていた。かつて石原プロの全盛期、報道陣が自宅周辺を取材した際にも、息子の写真や詳細なプロフィールが表に出ることは一切なかったという。
関係者の証言によれば、渡さんは「自分の職業は特殊な世界。子供には自分の力で汗をかき、ごく普通の人間として生きてほしい」と周囲に漏らしていた。七光りを利用させるどころか、学校行事への出席すら極力目立たない形で行うなど、親としての細やかな配慮と厳格な一線を画していたのだった。