Abc予想は本当に証明されたのか?数学界を揺るがす異界の理論
整数の世界は一見すると単純に見える。だが、素因数分解に代表される「かけ算」の構造と、単に数を積み上げる「足し算」の構造の間には、驚くほど不可解な断絶が存在する。この二つの演算が交差する瞬間に何が起きるのか。その核心に切り込むのがabc予想だ。
自然数 $a + b = c$(互いに素)において、それぞれの素因数を掛け合わせた積 $rad(abc)$ は、通常 $c$ よりもはるかに大きくなる。例外的に $c$ のほうが大きくなるケースは極めて稀であり、その逸脱の度合いには限界がある――これが予想の大枠だ。
もしこの定理が確立されれば、350年以上の歳月を要したあの「フェルマーの最終定理」ですら、わずか数行の計算で導き出せてしまう。数論における巨大なランドマークが一撃で薙ぎ払われるほどの破壊力を秘めている。