半蔵門のアスベスト解体現場で何が起きているのか?再開発の陰に潜む「見えないリスク」と住民のリアル
アスベスト除去作業の現場では、負圧隔離と呼ばれる特殊な空間を作り出し、外部への飛散を防ぐのが基本ルールだ。粉塵を吸引するHEPAフィルター付き集じん装置を作動させ、作業員は防護服と呼吸用保護具を装着して作業に臨む。だが、現場の関係者が明かす現実は、必ずしもマニュアル通りではない。
「工程の遅れを取り戻すため、十分な散水を行わずに乾式で剥離してしまうケースや、養生シートの固定が不完全で隙間が生じている現場が散見される」。そう語るのは、都内の解体工事現場を長年監視してきた環境コンサルタントだ。人手不足が深刻化する解体業界において、熟練作業員の確保が難しくなっており、施工品質のバラつきが懸念されている。