病院が奪い合う人材の条件、福岡国際医療福祉大の育成現場を追う
大学選びで多くの受験生が最初に直面するのが偏差値という指標だ。「大学受験パスナビ」などの入試情報データを開くと、福岡国際医療福祉大学の偏差値は学科ごとに概ね40台半ばから50台前半に位置している。一見すると中堅レベルの平坦な数字に見えるかもしれない。しかし、この数値を額面通りに受け取って「入りやすい大学」と高を括ると、入学後に手痛いしっぺ返しを食らうことになる。
現場取材で見えてきたのは、入試難易度とは比較にならないほど濃厚なカリキュラムだ。理学療法学科、作業療法学科、言語聴覚学科、看護学科、視機能療法学科、診療放射線学科のいずれにおいても、日々の小テストや実技試験の基準は極めて厳しい。「入るのは容易でも、卒業して国家資格を手にできる基準まで鍛え上げられる覚悟があるかどうかが問われる」。あるベテラン教員は率直にそう明かした。
特筆すべきは就職実績の圧倒的な強さだ。グループ病院・施設をはじめ、九州内外の基幹病院から届く求人倍率は常に高水準をキープしている。単に「就職率100%」という数字の看板を掲げるだけでなく、大学病院や急性期中核病院といった高度医療機関への内定比率が高い。早期離職を防ぐ手厚い臨床適性指導こそが、後悔しない進路選択を裏付ける決定的なファクトといえる。