Bones原作者キャシー・ライクスの凄惨な現場と知られざる真実
骨が語る言葉を翻訳する専門職、法人類学。その最高位に位置する資格を保持する専門家は、北米全体でも指で数えるほどしか存在しない。ノースカロライナ大学シャーロット校の名誉教授を務め、カナダ・ケベック州の法医学研究所で長年法医顧問を務めた経歴は、まさに異色の極みだ。
彼女が立ち会ってきたのは、教科書に載るような整然とした現場ばかりではない。9.11同時多発テロにおける世界貿易センタービルの遺体身元確認作業、ルワンダ虐殺の国連法廷における遺体発掘作業など、人類史の暗部ともいえる現場の最前線に身を置いてきた。2026年現在も、未解決コールドケースの鑑定支援や若手研究者への提言を精力的に行い、先端科学の知見を法医学界に還元し続けている。彼女のキャリアそのものが、現代法科学の生きた歴史なのだ。