参院選の「特定枠」とは?仕組みや合区対策の背景と賛否を徹底解説
導入当初は「自民党のための合区救済ポスト」と冷ややかに見られていた特定枠ですが、実際の選挙では各党の思惑によって対照的な使われ方を見せました。
【自民党の活用パターン】
自民党は当初の目論見通り、合区対象となった島根・鳥取や徳島・高知の代表者を特定枠の上位に配置し、確実な議席獲得を果たす「選挙区調整ツール」としてフル活用しました。地方組織の不満を鎮静化させる実利的な運用が特徴です。
【れいわ新選組の戦略的ブレイクスルー】
一方で、この制度を全く異なる形でハックしたのが2019年のれいわ新選組です。代表の山本太郎氏は、難病ALS患者の舩後靖彦氏と重度障害を持つ木村英子氏の2名を特定枠1位・2位に指定しました。山本氏自身は特定枠に入らず個人票を集める役に回り、政党票と個人票を極限まで集めて2議席を獲得。重度障害を持つ2名を国会へ送り込み、国会議事堂のバリアフリー化を一気に進めるなど、日本政治に強烈なインパクトを与えました。
このように、「地方代表の議席確保」という当初の思惑を超えて、「選挙活動が困難なマイノリティや高度な専門家を確実に当選させる手段」としての新たな側面が浮き彫りになったのです。