茶の湯の革新、京都と東京で沸騰する抹茶カフェの深層を独自取材
スイーツの進化も目覚ましい。象徴的な存在である抹茶パフェは、単に抹茶味のアイスやゼリーを詰め込んだ甘味のパッチワークから、緻密に計算された味覚の建築物へと変貌を遂げた。濃厚なジュレ、香ばしい玄米のクリスプ、酸味を効かせた柑橘のコンフィチュール、そして口溶けの異なる複数の抹茶アイス。スプーンを入れる深さによって、幾重にも重なるテクスチャーと温度差が舌の上で鮮明に弾ける。
さらに、フォンダンショコラやカヌレ、焼きたてのフィナンシェに至るまで、抹茶スイーツの表現領域は洋菓子の高度な技法を取り込みながら拡張を続けている。シェフパティシエたちは抹茶を着色料ではなく、個性豊かな「ハーブ」や「スパイス」として捉え直し、カカオの油分や乳脂肪と茶葉のタンニンが織りなす極限のペアリングを追求している。