「出生」の読み方はどっち?公的機関と医療現場の意外な使い分け

「出生」の読み方はどっち?公的機関と医療現場の意外な使い分け

「出生」の読み方はどっち?公的機関と医療現場の意外な使い分けについて押さえておきたい 事実を分かりやすい構成で解説いたします。

国語施策を司る文化庁の「常用漢字表」を確認すると、この二重基準の根拠がはっきりと見えてくる。漢字「生」の音読みには「セイ」と「ショウ」の双方が本則として掲載されている。「出(シュツ)」と組み合わさった場合、「しゅっせい」「しゅっしょう」の双方が漢字の規則上、完全に正統な読みとして成立する。

国立国語研究所の大規模コーパス調査や日本語学の研究成果によれば、「セイ」は奈良・平安期以降に中国から入ってきた漢音であり、「ショウ」はそれ以前に仏教用語などとともに伝来した呉音に由来する。歴史的に「生」を「ショウ」と読む語彙(一生、殺生、往生など)は人々の生活に深く根づいており、「出生」を「しゅっしょう」と読む流れは、音韻の歴史から見ても極めて自然な成り行きだった。

共有:
田中 結衣

田中 結衣

デジタルマーケティングコンサルタント

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。