大谷寺・大谷観音の深層!日本最古の磨崖仏と弘法大師伝説の真相
大谷寺の魅力は本尊の千手観音だけにとどまりません。境内全体が国の特別史跡に指定されており、見どころが凝縮されています。
本堂の奥へと進むと、千手観音のほかにも「釈迦三尊像」「薬師三尊像」「阿弥陀三尊像」の計10体の磨崖仏が壁面に刻まれています。これらは平安時代末期から鎌倉時代にかけて追加彫刻されたと考えられており、立体曼荼羅のような厳かな空間を形成しています。巨岩の天井が覆いかぶさる洞窟寺院ならではの空気感は、全国的にも極めて珍しい景観です。
さらに参拝順路で必ず立ち寄りたいのが敷地内の「宝物館」です。昭和40年代の発掘調査で境内の岩陰遺跡から出土した、約1万1000年前(縄文時代草創期)の人骨がそのままの状態で展示されています。ほぼ完全な人骨として日本最古級の極めて貴重な考古資料であり、この大谷の岩陰が太古の昔から人々の住処や祈りの場として連綿と受け継がれてきた証拠です。
参拝後は納経所で「大谷観音」の御朱印を授与いただけます。厄除けや延命長寿、病気平癒、招福など、千手観音の手の数だけ無数のご利益があるとされ、御影札や大谷石で作られた限定のお守りも高い人気を集めています。