地下鉄博物館の深層レポ!実機シミュレーター攻略と産業遺産の熱気
展示の中核に位置するのが、日本の地下鉄の父と呼ばれる早川徳次の足跡だ。大正時代、ロンドンの地下鉄に衝撃を受けた早川は、「東京に地下鉄を走らせる」という途方もない構想を打ち立てた。当時、東京の軟弱な地盤に地下トンネルを掘るなど狂気の沙汰と笑われた時代である。
資金難や周囲の猛反対を乗り越え、1927年(昭和2年)に上野〜浅草間で開業した東洋初の地下鉄。その記念すべき第1号車「1001号車」が、当時の威厳を保ったまま鎮座している。国の重要文化財にも指定されたこの車両は、日本の鉄道産業が誇る不滅の金字塔だ。リベット打ちの鋼鉄ボディや、停電時に点灯する非常用ろうそく立ての構造を間近で観察すると、黎明期のエンジニアたちが注いだ命がけの情熱が伝わってくる。