【独自】東京メトロ半蔵門線でアスベスト新発覚の波紋 駅改修の影に潜む「昭和の負の遺産」と試される安全対策の真相
半蔵門線は1978年の渋谷〜青山一丁目間の開業を皮切りに、水天宮前、押上へと延伸を重ねてきた。高度経済成長期の熱気が残る建設当時は、耐火性や断熱性に優れたアスベストが「魔法の鉱物」として建設現場で重宝されていた時代だ。特に駅ホームの天井裏や電気室、機械室の隔壁、空調ダクトの継ぎ目など、一般利用者の目には触れない構造部に吹付けアスベストが頻繁に用いられていた。
平成期以降、国や自治体による規制強化に伴い、多くの箇所で除去工事や飛散防止の「封じ込め(エンカプセル)」処理が進められたはずだった。しかし、今回の改修事業で判明したのは、当時の図面には記録されていなかった「隠蔽箇所」の存在である。配管が複雑に入組むダクト奥部や、後から増設された設備の陰に隠れた部位において、未対策のまま放置されていた建材が現代の改修工事によって「開けられたパンドラの箱」となった格好だ。