Ev重量化とドライバー不足が招く完成車物流の危機——「キャリア カー」格闘の最前線【2026年ルポ】
2024年4月に施行された時間外労働の上限規制から2年。完成車輸送業界が受けた打撃は、想定以上に深い。長距離の夜間移動や、積み下ろし作業に伴う身体的負担の重さから、若手ドライバーの確保は難航を極めている。
特に積載車の荷降ろし作業は、高所での手作業やミリ単位の車両誘導を伴う特殊技術だ。単に大型免許を保持しているだけでは即戦力とならず、熟練指導員の元で数ヶ月の訓練を要する。高齢化によるベテラン層の大量退職が相次ぐ中、一人のドライバーにかかる負荷は限界に達しつつある。一部の地方都市では、新車がディーラーに届いているにもかかわらず、店舗へ配送する積載車の手配がつかずに納車が数週間先送りされる事態も現実に起きている。