封印された傑作『私の男』から12年――二階堂ふみと新井浩文、交錯したふたりの軌跡と日本映画界の現在地

封印された傑作『私の男』から12年――二階堂ふみと新井浩文、交錯したふたりの軌跡と日本映画界の現在地

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熊切和嘉監督が桜庭一樹の直木賞受賞作を映画化した『私の男』は、極寒の北海道・紋別を舞台に、孤独な魂が惹かれ合う姿を描いた濃厚な人間ドラマだった。当時まだ10代だった二階堂ふみの危うい美しさと、新井浩文が醸し出す退廃的な色気は、奇跡的な化学反応を起こしていたと言える。モスクワでの戴冠は、日本映画の持つドメスティックな力強さが世界に通用することを示した瞬間だった。

この作品で見せた剥き出しの感情表現は、単なる恋愛映画の枠組みを遥かに超えていた。二人がスクリーン上で見せた視線の交わし合い、言葉にできない沈黙の重さは、今なお多くの映画関係者の記憶に深く刻まれている。

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阿部 裕樹

阿部 裕樹

エンタメ専門ジャーナリスト

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。