はぐれ刑事純情派キャストの現在!藤田まことが遺した愛と絆の真相
『はぐれ刑事純情派』が従来の刑事ものと一線を画していた最大の理由は、事件捜査と同じ熱量で「安浦家の食卓」を描き切った点にある。妻を亡くし、男手一つで二人の娘を育てる父親のリアルな苦悩。思春期の娘たちとのすれ違い、朝の忙しい台所、夜の他愛のない会話――。長女役の小川範子が見せた健気さと芯の強さは、視聴者にとって我が子の成長を見守るような感覚を抱かせた。
また、男社会の警察組織の中で颯爽と自らの職務を果たす女性刑事や鑑識を演じた岡本麗の存在は、時代に先駆けたリアルな働く女性の葛藤を体現していた。決してスーパーウーマンとして描くのではなく、生活者としての弱さや情念も抱えた血の通った人間として描き出す。家族ドラマと警察ドラマが高い次元で融合していたからこそ、老若男女を問わず幅広い層が毎週テレビの前に釘付けになったのだ。