ハンバーグの隠し味で幻覚?ナツメグ中毒の危険性と救急対処法
ナツメグはニクズク科の常緑樹の種子から作られる芳香スパイスだ。しかし、その甘美な香りの裏には強烈な薬理毒性が潜んでいる。一般的な料理で使用する量はひと振り「0.1〜0.5グラム」程度だが、中毒症状はおよそ「5グラム以上(小さじ1〜2杯程度)」の単回摂取から顕著に現れ始める。
さらに10〜20グラムを超えると、中枢神経系が激しく侵され、重篤な精神錯乱や呼吸困難、昏睡状態に陥る。文献上では幼児や小児において少量の摂取で死亡例が記録されているほか、成人でも20グラム以上の大量摂取によって循環虚脱や不整脈を起こし、命を落とした症例が報告されている。決して「食品だから安全」と高を括ってはならない。