ヒカルの碁の作画が凄すぎる!小畑健の画力進化とデスノートへの系譜
ファンの間で今なお熱く語られるのが、ヒカルの碁における画力の劇的な変化です。コミックス全23巻を読み返すと、第1巻と最終巻ではまるで別作品かと見紛うほどの進化を遂げています。
連載初期(プロ試験編以前)は、当時のジャンプらしい丸みのあるデフォルメの効いた少年漫画のタッチでした。しかし、院生編からプロ試験編へと物語がシリアスさを増すにつれ、骨格や筋肉の付き方、陰影のコントラストが劇的にシャープ化。佐為の消滅を経て北斗杯編に至る頃には、「小畑健の画力は天才」と誰もが認める神域の作画密度へと到達しました。
この画力の進化は単なる技術向上にとどまりません。小学生だったヒカルが自立したプロ棋士へと背丈を伸ばし、顔つきが精悍になっていくプロセスと見事に連動していました。絵柄の変化そのものがキャラクターの内面的成長を物語る演出として機能していた点こそ、本作が傑作たる所以です。
その到達点は、集英社から刊行された『ヒカルの碁 イラスト集 彩』で堪能できます。コピックや水彩、カラーインクを自在に操り、筆のタッチや光のグラデーションを極限まで突き詰めたアナログカラー原画の数々は、現代のフルデジタル環境とは一線を画す圧倒的な存在感を放っています。