いしだ壱成の全盛期とフェミ男ブーム!時代を狂わせた伝説の裏側
俳優・いしだ壱成の名を日本中に轟かせた最大の契機は、フジテレビジョンが制作した大ヒットドラマ『ひとつ屋根の下』だった。江口洋介演じる熱血漢の長兄に対し、どこか冷めた影をまといながらも家族への情愛に葛藤する三男・和也役を熱演。最高視聴率37.8%という驚異的な数字を叩き出し、一躍お茶の間のスターダムへと駆け上がる。
だが、彼の真骨頂が発揮されたのはその先だった。TBSテレビで放送された脚本家・野島伸司による『未成年』である。どこにも行き場のない鬱屈を抱えた若者たちを描く重厚な青春群像劇において、主人公・戸川博人を演じたいしだ壱成は、まさに時代の代弁者だった。屋上から街を見下ろし、偽善に満ちた大人たちへ向けて叫ぶクライマックスの演技は、テレビドラマの枠組みを完全に超越していた。