極悪女王が暴いた流血抗争の真実と現在 ダンプ松本と長与千種
ドラマでダンプ松本役を演じたゆりやんレトリィバァの熱演は、単なる物真似を超え、ヒールという役割を背負わされた人間の哀愁と覚悟を浮き彫りにした。体重を大幅に増量し、肉体を酷使して挑んだ撮影現場の熱量は、かつての全日本女子プロレスが放っていた狂気そのものを現代に蘇らせた。
その激動の時代をクラッシュ・ギャルズのもう一方の翼として駆け抜けたライオネス飛鳥の存在も忘れてはならない。感情を爆発させて観客を引き込む長与千種と、卓越したレスリング技術で試合を構築するライオネス飛鳥。二人の個性の違いがあったからこそ、ダンプ松本率いる極悪同盟との抗争は立体的なドラマとして成立していた。リング上のバイオレンスが単なる暴力で終わらず、後世に語り継がれるエンターテインメントへと昇華した背景には、この三者三様のプロフェッショナリズムが完璧に噛み合っていた事実がある。