甲子園の常識を塗り替える男——名門・智弁和歌山を率いる中谷仁監督が推し進める「令和2026年」野球改革の深層
投手の肘や肩を守る論議は、いまや精神論を排した科学の領域に入っている。1週間500球という球数制限の中で勝つためには、投手陣の複数枚看板化と綿密な登板管理が欠かせない。ここではプロ時代に投手陣の女房役として肩肘の疲労度やフォームの乱れを観察し続けた洞察力が猛烈な威力を発揮する。
投球フォームをハイスピードカメラで解析し、無理な負担がかかっている箇所を即座に指摘。ストレッチや補強運動のメニューも個別に細分化されている。「高校で終わりではない。その上のステージで活躍できる体を作って送り出す」。勝利への執念と選手生命への責任感。この二つを高次元で両立させる姿に、全国の指導者たちが熱視線を送っている。