見捨てられ不安と感情の嵐に揺れる心 女性の境界性人格障害と回復
境界性人格障害を抱える女性たちの行動の根本には、強烈な「見捨てられ不安」が存在する。大切な人が自分から離れていくのではないかという予感——たとえそれが相手のほんの少しの返信の遅れや、疲れによる素っ気ない態度であっても——彼女たちの脳内では「見捨てられる」という壊滅的な恐怖として知覚される。
この恐怖が引き金となり、感情の波は一気に頂点へと達する。激しい怒りを爆発させたかと思えば、直後に「私を見捨てないで」と自傷行為や過剰な泣きつきに走る。ホワイトとブラックの二極化思考、いわゆる「全か無か」の認知特性によって、理想化していた相手を一夜にして「最悪の敵」とみなすことも少なくない。専門家は、この目まぐるしい感情の起伏こそが、自分自身の存在意義を確立できずに苦しむ心理的SOSであると指摘する。