京都駅の巨大吹き抜けに潜む秘密!原広司が仕掛けた建築美を追う
この前衛的な空間を設計したのは、建築家の原広司だ。彼が提唱した「谷」のコンセプトは、歴史都市京都の碁盤の目状の街並みと、空へと抜ける開放感を立体的に交差させる試みだった。中央コンコースから見上げる巨大な吹き抜けは、最上階の空中径路まで視線を誘い、都市のグリッド構造をそのまま縦方向に引き伸ばしたような錯覚を与える。
彼の緻密な設計アプローチは、現代建築・都市デザインの歴史においてもきわめて異質な存在感を放つ。格子状のスチールフレームとガラスの組み合わせは、重厚な歴史的建造物が多い街並みに対する「光と影のアンチテーゼ」として機能しており、刻一刻と変化する空の表情を駅内部へとダイレクトに映し出している。