巨大魚竜テムノドントサウルスの全貌!規格外の巨眼と生態の謎に迫る
19世紀初頭にメアリー・アニングらによって最初の化石が発掘された当時、魚竜はワニやオオトカゲのように体をくねらせて緩慢に泳ぐ爬虫類として復元されていました。しかし、近年の皮膚組織の痕跡化石や流体力学シミュレーションによって、その復元図は劇的な進化を遂げています。
現代の古生物学が描くテムノドントサウルスの最新復元図は、分厚い皮下脂肪をまとい、三日月型の力強い尾ビレと三角形の背ビレを備えた驚くほど洗練された流線型ボディーです。皮膚にはクジラやイルカに似た滑らかさがあり、水中抵抗を極限まで減らしていたことが判明しています。
さらに、メラニン色素の微細構造(メラノソーム)の解析研究から、背中側が暗色で腹側が明るい色合い、あるいは深海仕様の全体的に暗い体色をしていた可能性が指摘されています。外洋の暗がりから高速で急浮上し、巨大な顎で獲物を一撃で仕留める、極めて獰猛で機能的な捕食者だったのです。