狂乱の銀幕を駆け抜けた伝説、滝川真里子が今再び脚光を浴びる理由
業界の異端児として急伸していた村西とおるが手掛けた初期のビデオ作品群と、洗練された映画文法を誇った日活ロマンポルノの黄金期。そのふたつの潮流が奇跡的に交差した地点に彼女は立っていた。スタジオ撮影の構築美と、ゲリラ撮影が生み出す即興的な狂乱。相反するふたつの美学が彼女の身体を通して激しく衝突した。
のちに世界的ヒットとなったドラマ『全裸監督』によって、当時の熱狂と影がエンターテインメントとして再構築されたが、実際の現場に漂っていた匂いや緊迫感はフィクションのスケールを遥かに凌駕していた。商業主義と剥き出しの欲望が渦巻くスタジオで、彼女はレンズの向こう側にいる観客の倫理観を挑発し続けたのである。