クレムリン内部崩壊の予兆 独裁者を追い詰める暗殺計画と後継争い
独裁の絶対性に決定的な打撃を与えたのが、かつて「プーチンのシェフ」と呼ばれたエフゲニー・プリゴジン率いる民間軍事会社ワグネル・グループの武装反乱だった。モスクワへと進軍した部隊の映像は、体制の防壁が決して難攻不落ではない事実を白日の下に晒した。
プリゴジンの謎めいた航空機墜落死によって反乱劇自体は幕を閉じたものの、軍内部や巨大財閥オリガルヒの間に刻まれた不信感は消えていない。ワグネルの解体と再編によって不満分子は地下へ潜航したに過ぎず、軍部内の不平分子が再び結束すれば、かつてない規模の武力行使による政権転覆が引き起こされる危険性は常に燻り続けている。