『クローズ』の題名に潜む真意とは?カラスの象徴性と鈴蘭高校の謎
作者である高橋ヒロシが連載を開始したのは、秋田書店が発行する『月刊少年チャンピオン』の誌面だった。当時の漫画界において、暴走族やストリートの抗争を描く作品は数多く存在していたが、本作が放った異彩は群を抜いていた。
従来の不良・ヤンキー漫画にありがちだった「世界制覇」や「組織の拡大」といった目的を主人公たちは一切持たない。ただ目の前の今日を全力で生き、仲間と笑い、理不尽な権力に拳を叩き込む。その極めてシンプルで純粋なエネルギーは、当時の若者たちの心を瞬く間に鷲掴みにした。
連載が進むにつれ、単なる学園抗争劇を超えた友情と背中を預け合う男たちの絆が精緻に描かれ、単行本の売り上げは爆発的な数値を記録。秋田書店の看板タイトルとして、長年にわたり漫画文化の第一線に君臨することとなった。