鈴木杏樹の知られざる現在!ラジオと舞台で放つ唯一無二の輝き
鈴木杏樹を語る上で避けて通れないのが、『相棒』シリーズにおける月本幸子という希代のキャラクターである。シーズン4で「ついてない女」として初登場し、刑務所収監を経て更生、そして右京たちの行きつけである「花の里」の女将へ。稀有なドラマツルギーを背負ったこの役柄は、彼女の演技の幅を決定づけた。
主演の水谷豊が醸し出す重厚な世界観の中で、彼女の放つ柔らかさと仄暗い哀愁は、重厚な事件簿における唯一無二のオアシスだった。降板から時間が経った今もなお、ファンの間では「幸子さんのいない花の里は寂しい」と語り継がれている。水谷豊との現場で培った間の取り方や、言葉の奥にある感情を繊細に掬い取る演技力は、現在の舞台や朗読劇の基盤として力強く息づいている。