六甲山に広がる緑の迷宮!四季の絶景と混雑回避の完全攻略法
初夏の訪れとともに園内を包み込む「あじさい散策」は、まさにこの森のハイライトと呼ぶにふさわしい。約25種・350品種、およそ5万株という数字だけでも圧倒されるが、真の感動はその情景の深さにある。朝霧が立ち込める谷あいに、淡い青や紫のグラデーションがどこまでも滲んでいく光景は息をのむほど幻想的だ。
なかでも絶対に見逃せないのが、幻のアジサイと称される「シチダンカ(七段花)」である。江戸時代にシーボルトが『日本植物誌』で紹介しながらも、その後130年以上もの間誰も実物を見ることができず、絶滅したと信じられていた伝説の花だ。昭和34年、六甲山中で偶然再発見されたこの奇跡の原木系統が、園内では大切に増殖・保護されている。星形に幾重にも重なる装飾花の儚げな美しさは、見る者の心を捉えて離さない。