ミスチル桜井の息子・櫻井海音が二世の壁を越えた理由と現在地
櫻井海音の表現活動における最初の核は、間違いなく音楽にあった。中学時代からドラムに没頭し、卓越したテクニックとグルーヴ感を磨き上げた彼は、2019年に結成されたロックバンド「インナージャーニー」のドラマー・Kaitoとして本格的な活動を開始。音楽業界関係者からの評価は当時から極めて高かった。
バンドは10代の音楽フェスで注目を集め、順調にステップを駆け上がっていった。しかし、2023年、彼は惜しまれつつもバンドからの脱退を決断する。音楽への未練がなかったわけではない。むしろ、音楽を心から愛しているからこそ、俳優業との中途半端な兼業を嫌い、退路を断って芝居の道へ飛び込む覚悟を選んだのだ。父の所属レーベルであるトイズファクトリーの庇護に頼ることもなく、ゼロから自身の表現を確立しようとする強固な意志がそこにあった。