Mlb最高峰サイヤング賞の壁に挑む日本人投手と最新選考の裏側
現代の選考において主役に躍り出たのがセイバーメトリクスである。先進的な統計学の導入は、投手の評価軸を根底から塗り替えた。被安打や被本塁打、奪三振、与四死球などから算出されるFIP(Fielding Independent Pitching)や、投球の質を数値化した高度な指標が投票者の手元に揃う。
なかでも総合指標であるWAR (Wins Above Replacement)のインパクトは絶大だ。控え選手が出場した場合と比較して、その投手がチームにどれだけの勝利を積み増したかを示すこの数字は、受賞レースの議論で欠かせない標準言語となった。防御率が多少悪くとも、膨大なイニングを投げ抜き高いWARを残した投手が正当に評価される時代が到来している。