なぜ大人も今ドラえもんを面白いと感じるのか?隠された笑いの全貌
作者の藤子・F・不二雄が構築したのは、単なる子供向けの寓話ではない。日常の中に唐突に異次元のロジックを叩き込む「SFギャグ漫画」という極上のエンターテインメントだった。
伝説的な神回として語り継がれる「どくさいスイッチ」や、栗まんじゅうが倍々に増え続ける「バイバイン」などのエピソードを思い出してほしい。作中に登場するひみつ道具は、夢を叶えるツールであると同時に、人間の欲望や愚行をあぶり出す恐ろしい実験装置として機能する。理屈をこね回すのではなく、圧倒的なテンポと間の取り方で魅せるギャグのキレ。半世紀が経過した今も、その笑いの鋭利さは一切衰えていない。