なぜ名作が連発するのか?プレミアムドラマ熱狂の舞台裏と未来
現代の脚本界を牽引する坂元裕二のようなトップランナーが世に問いかけてきた「言葉の力」と「人間の割り切れなさ」。そうした作家主導のスピリットが、今のテレビドラマ制作の現場には脈々と息づいている。視聴率の即時速報や広告主の意向に縛られすぎず、作り手が描きたいと願う世界の芯をぶらさずに形にできる環境が、ここには担保されているからだ。
照明の当て方ひとつ、小道具の本の背表紙ひとつにまで演出意図を行き届かせる。そうした緻密な積み重ねが、画面から漂う圧倒的な気品となって結実する。過酷なスケジュールに追われがちな商業ドラマとは一線を画す腰を据えた制作体制が、役者陣の眠っていた潜在能力を引き出し、キャリア最高と称される名演を生み出す好循環を生み出している。