なぜ世界はジョジョ立ちに熱狂する?荒木飛呂彦の美学と衝撃の秘密
集英社が発行する『週刊少年ジャンプ』黄金期、少年漫画の王道といえば泥臭い汗と筋肉、直線的なアクションだった。その中で連載された『ジョジョの奇妙な冒険』は、異端にして孤高の存在感を放っていた。力任せの打撃ではなく、知略とスタンド能力が交差するバトル・ファンタジーの舞台で、キャラクターたちは戦いの最中であっても優美なポーズを崩さない。
血飛沫が舞う死闘の中で、指先まで神経を行き届かせた美しいポーズが繰り出される異様さ。泥臭さの対極にあるデカダンスな美意識は、当時の少年読者に強烈なカルチャーショックを与えた。少年誌のフォーマットを拡張し、漫画を「読むもの」から「鑑賞するもの」へと引き上げた功績は計り知れない。