なぜ文明堂の電話は2番なのか?伝説Cm誕生秘話と半世紀の真実
この名作CMが世に出た時代背景には、日本のメディア史における巨大な転換点があった。1950年代、ラジオ東京テレビ(現在のTBSテレビ)をはじめとする民間放送局が次々と開局し、日本民間放送連盟が旗揚げされた時期である。
それまでのラジオによる音声広告から、視覚と聴覚を同時に揺さぶるテレビという新たなメディアへの移行期。当時の広告業界は、視聴者の記憶に残り続ける手法を模索して暗中模索を続けていた。
文明堂はいち早くその潜在能力を見抜き、草創期のTBSテレビのスポット枠を果敢に押さえた。当時の高級品だったカステラを、日常の「おやつ」として大衆に定着させるべく投じられたテレビCMは、民間放送の普及とともに爆発的な相乗効果を生み出した。メディアの夜明けと共に歩んだその軌跡は、今や放送史を語る上で欠かせない代表的ケーススタディとなっている。