なぜ蚊取り線香は100年愛される?「金鳥の夏」の凄まじい裏側
製品の普及を確固たるものにしたのは、昭和の高度経済成長期から本格化した独創的なテレビCMの存在である。「金鳥の夏、日本の夏」というフレーズは、静かな風鈴の音と美しい日本の情景をバックに提示され、茶の間の記憶に強烈に刻み込まれた。一転してシュールでコミカルな演出を施した映像作品群も次々と放映され、研ナオコをはじめとする個性派タレントの起用が大きな話題を呼んだ。
クスッと笑わせながらも商品名と情緒を強力に結びつける映像センスは、テレビ文化の金字塔と言っても過言ではない。そして令和の現在、この映像群は若年層を中心に「昭和レトロ」なカルチャーとして再評価されている。エモいビジュアルやノスタルジックな世界観がSNSで拡散され、世代を超えた愛着を生み出す源泉となっている。