なぜ無色?老舗が明かす透明醤油の秘密と服を汚さない革新技術
日本醤油協会の規格基準に照らし合わせても、醤油本来の味わいをどれだけ残せているのかは気になるところだ。通常の本醸造濃口醤油と味わいを比較すると、興味深い違いが浮かび上がる。
口に含んだ瞬間のアタックは非常にクリアだ。濃口醤油特有のカラメル様の重たい香ばしさは控えめであるものの、舌の上に広がるグルタミン酸由来の旨味と塩味のキレは本醸造醤油そのもの。後味がすっきりと引いていくため、素材本来の繊細な風味を覆い隠さない。
煮込み料理などで深い焼き色や香ばしさを付けたい場面には従来の濃口醤油が適しているが、素材の持ち味を引き立てる「かけ醤油」や「ドレッシングベース」としては、透明醤油に軍配が上がる場面も多い。用途に応じた使い分けが定着している。