なぜ言い誤りを叩くのか?揚げ足を取る人の心理と賢いトラブル回避術
慣用句としての歴史は意外にも古く、その語源は日本の伝統格闘技である大相撲に由来する。力士が相手の蹴り出した足(揚げた足)をつかみ、バランスを崩させて倒す決まり手や体配が転じ、相手の隙を突く行為を例えるようになった。
岩波書店が発行する『広辞苑』や、言葉の深層に切り込む解釈で知られる三省堂の『新明解国語辞典』を開くと、いずれも「相手の言い間違いや言葉の乱れをとらえて、難詰したり冷やかしたりすること」と定義されている。文豪・夏目漱石の明治期の小説にも、人間の滑稽な見栄や皮肉なやり取りの描写として似た対話の機微が描かれており、日本人が昔から直面してきたコミュニケーションの癖と言える。