なぜMbコートは即完売を繰り返すのか?素材と構造から迫る真価
服好きたちがMBのコートに熱狂する最大の理由は、原価率の制約を疑うほどの素材クオリティにある。その中核を担うのが、世界三大毛織物産地として名高い愛知県「尾州」の機屋とタッグを組んで開発される「MBアルティメットファブリック」シリーズだ。
通常、セレクトショップのオリジナル商品や中堅ブランドでは、販売価格を抑えるために化学繊維の混紡や目付(生地の重さ)を削ったウールを採用せざるを得ない。しかし、MBが代表を務める株式会社オックスファームは、中間マージンを極限まで削ぎ落とすD2Cのビジネスモデルを確立している。これにより、欧州の高級メゾンが数十万円クラスのプレタポルテで使用するクラスの尾州ウールを、驚くべきプライスで製品化することを可能にした。鈍い光沢を放つウール表面のヌメリ感、しっかりと目の詰まった保温性、そして着用を重ねても型崩れしにくい耐久性は、まさに素材への狂気的な執着の結晶と言える。