ネットを侵食する不気味なノスタルジー:ドリームコアの深層心理
ネットカルチャーの片隅で生まれたこの美学は、すでに巨大なエンターテインメント産業を揺り動かしている。その象徴が、当時わずか16歳だったクリエイターのケイン・パーソンズがYouTubeに投稿した短編映像シリーズ『ザ・バックルームズ』だ。
黄色い壁紙と湿ったカーペットが無限に続く異界を舞台にしたこの作品は、世界中で数億回再生を記録。気鋭の映画スタジオA24が長編映画化の権利を獲得し、ネット発の美学がハリウッドの第一線へと躍り出る決定打となった。
巨額の予算をかけたCG怪獣ではなく、日常の風景がわずかに歪む恐怖。インターネット発の集合的無意識が、メジャーな映像表現の文法を根底から書き換え始めている。