パイロットを目指す視力の新常識!眼鏡やレーシックの真相を追う
結論から言えば、現在の制度において「裸眼視力1.0」は必須ではない。コクピットに座るために求められる最大の関門は、日本国内の航空法に基づいて定められた航空身体検査基準をクリアすることにある。
国土交通省航空局が提示する第一種航空身体検査マニュアルによれば、遠方視力の基準は「各眼がそれぞれレンズ等による矯正視力で0.7以上、かつ両眼で1.0以上」とされている。さらに、コックピット内の計器類を正確に読み取るための中距離視力や近方視力(概ね30〜40cm離れた文字の識別)についても、矯正視力で良好な視界が保たれていれば問題ないと判定されるのが一般的だ。
実際に受診者を診察する航空身体検査医の現場でも、数値そのもの以上に「安定した視力が維持できているか」「眼底や眼圧、斜視などの機能的異常がないか」といった総合的な健全性が重視される。単に目が悪いからという理由だけで即座に不合格となる時代は、すでに終わりを迎えているのだ。