パリ移住後の軌跡と現在地!女優・杏が放つ圧倒的な存在感と挑戦
彼女の代表作を語るうえで、NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』を外すことはできない。食を通して家族と時代を力強く支えた主人公・め以子の姿は、日本中の茶の間に深い記憶を刻みつけた。だが、彼女の真価は国民的ヒロインの枠に収まらなかったことにある。
映画『キングダム 運命の炎』で見せた闇商人・紫夏(しか)役の演技は、多くの映画ファンを息をのませた。自らの命を賭して若き日の始皇帝を逃がそうとするあの悲痛で崇高な魂の叫び。荒涼とした大地で泥にまみれ、それでも失われない気品と慈愛は、スクリーン全体を支配していた。単なる助演にとどまらず、物語の精神的支柱となる役どころを完璧に体現してみせた瞬間だった。